Saturday 1 December 2007

結婚制度を疑う

ヤフー知恵袋には浮気不倫がばれたとか離婚しようかしまいかとかいう相談が沢山あって、それに対する道徳観念的な助言も数多あふれている。浮気不倫は厳密にいえば犯罪ではなく、いわんや離婚をや、なんだけれども、結婚制度は民放で貞操義務を定められており、配偶者以外の男女と性交渉を持つと他方が慰謝料請求が出来るというのが結婚制度。ちなみに、離婚は両者の合意の元でしか成立しない。

貞操義務
http://www.rikonnet.jp/jisyo/2006/03/post_155.html

一般に結婚したい、という人達は、それらをどれくらい理解して納得した上で「結婚したい!」と思っているのだろうかなー、思ってないから結婚後のトラブルを招いたり、隠れてこそこそ浮気に走ったりしてんだよなーと思って、常々くだらないと思っているのだけれど、フランスには結婚とは少し違う「パクス」というのがあるらしい。準結婚制度とでも呼べば言いそうな。

Ohmynews! - フランスの準結婚制度「パクス」って何? - 及川 健二
http://www.ohmynews.co.jp/news/20071105/16984

同性愛者であってもパクスは可能であり、その数は2006年には年間約8万組。対する従来の結婚が27万組なので、比率を見ても結構な割合だと思って差し支えないんじゃないかと思う。パクスには結婚と違って貞操義務はなく、また解消の際も両者の合意ではなく一方の意思のみで解消出来るそうな。

一方、日本でも最近事実婚が増えて来ているが、事実婚と結婚ではどれくらいの差が出るかと言うと、結婚をした際に受けられる制度的な保護の殆どが受けられないため、実質損をすることが多い。

事実婚 − R25
http://r25.jp/index.php/m/WB/a/WB001120/id/200711081109

フランスのパクスはこの事実婚を制度的に保護する制度と考えても良いと思う。

制度的にも慣習的にも「家」を単位に社会を構成させてきた日本だが、個人の人生観が多様化する現代において色んな面で齟齬が生じている中で、人格に結びついたトラブルを引き起こしやすい結婚という制度が最も見直されるべきところじゃないかと思うのだけれど、それでもまだまだ当たり前に「結婚は良い!」みたいな風潮が後を絶たないのは残念な傾向だと思っている。極端な話、「いつ結婚するのー?」みたいな前時代的な質問は好い加減セクハラとして裁判で敗訴出来るくらいになっても良いのじゃないかなー。

あと結婚するなら、制度を理解した上でやらないと、バカを見ると思う。当然のことを繰り返すが、恋愛は感情であっても、結婚は制度。既婚者が「他に恋人がいるんだ」と言うのは、ただのだらしないルール違反である。

そもそもルールを守れないのであれば結婚をしなきゃ良いし、もしくは離婚をすれば良い。融通が利かない旧来の制度に何故すがるのだろう。まあ、他に子育て等をする場合を保護するような代替する制度が無いからだろうけど。でもパクスみたいなのは日本じゃしばらく出来ないよなー。

個人的にはもう一つ、夫婦別姓制度が出来てない時点で結婚はかなりイヤ。相手に自分の姓になって欲しくないし、自分の姓が変わるのもイヤだ。

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